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状況把握
サッカーにおいて【状況を把握する】事は、最も重要な要素の一つです。足元の技術はあるのに目線が下がりボールばかり見て『どうにかしよう』と無我夢中になっている選手、見かけませんか?せっかくの自分の技量をうまく発揮できない典型的なパターンであり、本当にもったいないです。ボールがあるその近辺だけがプレー空間なのではなく試合中の全てが自分と関わっているわけで、全体をしっかり観察するという事をどんな時にも大切にしてもらいたいものです。
指導者がよく言う「周りを観てごらん」という言葉はまさに『周囲のシチュエーションを捕らえて欲しい』という願いなんですが、本来なら【周囲】だけでなく【フィールド全部】をも認識してしまうくらいのセンスを持ち合わせるべきです。味方の11人と相手の11人 誰がそれぞれ何処に居るのかを上空から見下ろしている、そんな感覚…。その感性があれば、次にボールをどうすべきか、どうコントロールして自分が何をすべきかが分かるはずです。その為の【観る】行為です。【見る】のではなく【観る】!視界に入れるだけでなく、頭に入れて全ての位置関係を理解する。それが【状況を把握する】という事なのです。
簡易実験
まずは2人でできる簡単な実験を…。それぞれがボールを持ち、同時にダイレクトパス。2人組で何回続くかを競わせます。自分とボールだけで勝手にパスを出していては、タイミングがズレてしまいうまくいきません。味方の状況を観て味方のタイミングに同調してパスを合わせれば上手くいくのです。
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この場合2人だけの関係なのですが、味方が増えて相手が居れば現実のサッカーの環境と同じですよね?状況を無視した自分のタイミングだけのプレーがうまくいかないのは、こういった単純なトレーニングでも明らかに分かります。視線を何処に置くか
どれだけ隅々まで観れて把握しているかを、指導者はどこまでも追求させてトコトン徹底すべきです。子ども達に聞くと「観てるよ」と言いますが、基本的に次元が低過ぎる事が多いですね。一度首を振っただけで観てる気になってる事が殆どで、中には首を振っただけで実は視線が横目でボールに張り付いたままの選手も居たりします。
例えば、パスを受けて出すだけのシンプルな場面で、視線は何処に置いたらいいでしょうか?①→②→③のパスで、ボールを受ける②の選手がボールだけしか見なかったらどうでしょう?駄目だと分かりますよね?でも現実は、ボールしか見ない選手が大多数です。
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私なら③の選手の先を見越して、③の動いた先か足元か右足か左足かを判断してパスします。観るのは③の先の状況で、単に③を見るだけは不正解ですね。そこまで観るには殆どの時間の目線は周りに置くべきで、ボールを見るのは失敗してはいけないパスを受ける瞬間とパスする時だけ。やれとは言いませんが、ノールックパスなんてのもある位ですし…。パスを受ける直前のボールが転がっている間も、視線はボールではありませんよ!これくらいの周到さを持てば『逆サイドに敵が少ないから、向こう側から攻めよう』とか出来るわけです。では、ドリブルする時はどうしますか?散々主張してる通り、やはりボールを見るべきではありません。ボールは足の感覚・触り具合で動かしてください。視線を下げない為にも、ボールタッチ等の足元の技術が必要になるのです。
どれだけ首を振って周りを観て情報を仕入れるかが全てです!企業でもビジネスでも武将でも、情報を握った者が有利なのは歴史が証明しています。サッカーも同じですよ。