ヘッダイメージ

サッカーの練習メニューを集めました!

監督や指導者・キャプテン・親子向け情報サイトです!

項目別に役立つトレーニングを紹介していきます。

キープ


『ボールキープ』は、ボールを保持して取られない様にする技術です。小学生の試合を見ているとあまりに簡単にボールを奪われていて、ボールを大事にする意識が足りないと感じます。『絶対にボールを奪われない』『取られたらすぐに取り返す』習慣を、幼い頃から植え付けてあげてください(取り返さない癖が付いてしまった小学生高学年の習慣を修正するのには、とても労力が必要だったりします)。

中学1年生の1対1キープの練習風景です。どこのチームでもやってる『ボールキープ』の一番基本的なトレーニングメニューですね。1本で3分(結構キツイです)フィジカル強化も兼ねてます。
○ボールを相手から遠い足の外側に置く。
○重心を落とし、腰で相手の体を受け止める。
○常にボールに触り、微妙に動かしておく。
○たまに、相手の押しを受け流して裏を取る。
○顔を上げて、キープしながらも周りを観る。
○最初から肘を張っておき、相手に侵入させない(途中で相手に肘を出すと、ファールです)。

これらはボールを受けた後のポイントなんですが、実際にはボールを受ける前準備も非常に重要だったりします。例えば受ける直前に相手に体を当てておいて自分のプレーエリアを確保したりとか、相手の進路に入るなど身体を上手く使って相手がボールに触れない状況を作り出したりとかという事は『キープ』する技術として大切な事です。

■幼児
小学生未満の子には、動画の様な足でのボールキープは無理ですね。私がやらせてるのは、以下の練習メニューです。どちらも2人組。

①一人が両手を伸ばしてボールを持ちます。ボール保持者はその場から動けず、回転のみ。もう一人がボール保持者の周りを回り、ボールにタッチできたら交代。
②一人が片手を伸ばして地面にボールを転がします。後は①と同じやり方です。

その場から逃げてしまうのが相手からボールを奪われにくい一番の方法なのですが、動かなくても相手から遠い位置にボールを置く『キープ』の技術を使えば取られないという事を分からせてあげたいです。この辺りを土台に、徐々に足に移行させていく感じですね。

■ポゼッション
ボールを相手に触らせずにパスを回す事を『ポゼッション』と言います。相手に取られない為にもキープの技術を使い、ボールを受ける時のボールコントロールに気をつけてしっかり次にパスを繋げましょう。
SSFPDF
15mずつ離れます。サーバから中のフィールドプレーヤーにパス。3タッチ以内に逆のサーバへパスという動作を繰り返します。DFは中のプレーヤーにだけマークします。相手から遠い位置にコントロールする事はポゼッションサッカーの基本中の基本であり、このコントロールが出来れば(切り返す等して)相手にボールを晒す様な事なく安全にパスを回す事が可能になります。また、パスの出し手は、受け手の欲しい所にタイミングよくパスを出す連携が必要であり、こういう原理を理解することによって自然とパスのルートが観える思考を持てる様になっていきます。

■ボールを触らない『1対1』
上記動画の『1対1』でもボールに触らずやる事はできるのですが、こういう練習方法もあります。
CAB
コーチ(待ってる人でもいいです)は、コーン中央に向けてボールを転がします。A・Bの2人は1対1をするのですが、ボールは止まるまで触れません。ボールが止まったらドリブルを始めて、左右どちらかのコーン間を通過した方が勝ち。体をぶつけ合う時間が長いので、ボールキープの体勢を習得するには良いトレーニング方法です(逆に転がり終えるまで待たないやり方だと、単に先にボールに触れた方のドリブル練習になってしまいます)。

■変形型『1対2』
この場合『ボールキープ』というよりは、2人の間を常に狙っておいて『チャレンジして抜く』という別のトレーニングになりますね。

■ドリブル
自分がドリブルしている最中でも、ボールをキープするコツはあります。要は『ボールと相手の間に、自分の体を置く』という事で、それを実践できる練習方法を紹介します。
PPPP
ライン間15m。ラインまで来たらすぐに次のDFになり、ドリブルしている選手を追いかけるトレーニングです。連続してスムーズに繰り返したいので、ゴールライン前でじらす様な茶化す行為はやめさせてください(素直にゴールして、次のDFをする事!)。後ろから追ってくるDFの進路に入ってしまえば、多少ドリブルスピードを落としても取られ無いのがわかりますよね?更に実践的にしたのが、次のメニューです。
GKAB
AとBでジャンケンし、勝ったらボールをドリブルしてGKと1対1。負けたらコーンに触れてからDFとして後追いします。実際の試合でもよくある裏に抜け出た状態ですね。GKは積極的に前に出させてください。ドリブラーにとって圧倒的に有利な状態でGKと駆け引きしながら、左右のコースを狙うのか 頭上を越すのか GKを抜いてしまうのか 最善の判断でゴールを狙います。しかも、後ろからのDFにもボールを取られない『キープ』の技術を発揮できるか。ボールを失わない技術、是非とも大切にしてみてください。

周りを観る


ボールキープしつつ、味方にパスもするというトレーニングメニューです。この場合でも『ボールを失わない』事は最優先です(奪う側には積極的にボールを取りに行かせて、厳しい状況を作らせます)。
■直径20mの円内
1対1:4組、1チーム合計7名(体格差が有り過ぎると練習にならないので、身長順で組み分けしたりして工夫します)。
※パスは円周上で受けます。受けたら出し手と交代し円の中に入ります。リターン無し。
AAABBBABABABAB
パスが入るので、キープする事に加えて味方同士のコミュニケーションが大事になります。『ただキープして何となくパス』ではなく、『キープしながらもしっかり周りを観る』事でパスを受ける側との意志疎通を確立しなければいけません。

上記の練習を単純化したのがコレです。
■5m四方
中で1対1、外3名。DFがボールを奪ったら、即座に攻守交代。外の人が受けたら中と入れ替わりで四角内に入っていきます。このトレーニングの方がスッキリしてて分かりやすいですね。四角内に入れ替わりで入る時にDFが寄ってくる事が多いので、うまく体を使って取られない様にしつつ周りの状況を把握しておいて次に繋げるという事の繰り返しです。
DFFPFPFPFP
※三角形の3対1でもできます。

こうして顔が上がる様になったら、ゴールを付けてやってみます。
■4ゴール 1対1 コーチ配球
※コーン間を外側からドリブル通過。奥を1箇所にして3ゴールでも構いません。
CAB
4つゴールがあるので、キープしながら周りの状況を観て『どこにチャンスがあるのか?』を判断する事が大切です。オプションとしては、2対2とか、配球時にコーチが言う数字だけ人が出るとかあります。

くさび


ボールキープが一番使われる所といえば、ゴール前の『くさび』ですね。せっかくボールを前線のFWまで届けたというのに、そこで失って取られてしまってはガッカリです。しっかり『くさび』となり、ボールキープして次の展開につなげさせてください(フィジカルの強いFWが重宝されるのは、こういう所にあります)。

まずはDFを付けて、単純にダイレクトで返す練習をさせます。※前提として、DFは裏を取られない様にゴールとFWの間にポジショニングさせてください。このトレーニングで、ボールを受けたらDFに取られないという部分を徹底させて、ボールを大事にする意識を植え付けます。

あと、パスが悪くてもしっかりコントロールして味方に戻す『2タッチのくさび』も練習しましょう。くさび練習とはいえ、ボールを受ける最後の瞬間までDFを見させてくださいね(DFが甘かったら、裏を取るのは一番の優先なので…)。
MFFWDFMFFWDF
この様なポストプレーが出来れば、DFを引き付けた上にフリーで前を向いている味方にボールを預けれるので次への展開が非常に有利になります(そのままシュートが撃てたりもします)。

ただ、こんな単純な練習でもDFのプレッシャーがあるので、なかなか良い『くさび』にはならないですね。早いパススピードのボールでも、DFを背負っていても、パスミスしたり浮かせたりする事の無い様、しっかりしたパスを味方へ戻せる練習を反復して行いましょう。※このトレーニングは、イメージさえ持っていればゴール前である必要はありません。

優先順位


『くさび』というのはガッチリDFに対応されているから戻すのであって、フリーな状態であれば前を向くべきです(当たり前ですね)。では、軽くDFを背負っている場合はどうでしょうか?戻しますか?正解は『DFに奪われない様にキープしつつ前を向く』です。

『タメを作れる選手』と言われるのはこういう所が出来る選手であり、DFを引き付けつつ味方の押し上げを促して前向きで迫力ある攻撃を演出します。『くさび』の練習をすると戻す事ばかり考えてボールが前に行かなくなってしまうので、そのあたりの優先順位は間違えないでいてください(焦って戻すのではなく、タメて前にパスですよ)。周りの状況をしっかり観て、戻すのか?前を向くのか?の正しい判断をしてくださいね(前向いて取られるのは、一番ダメな判断です)。
MFFWDFMFMFFWDFDF
DFに取られない様に、タメを作って前方にパスを出すトレーニングです(DFの詰めが甘かったら、当然振り向いてシュート)。左は2人、右は3人目を使ったパターン。後ろや横ではなく前へ、ピンポイントでのパスを合わせるのがポイントです(受け手は、パスが来るのを信じて追い抜いていく)。右は『3人目の動き』と言う定番の崩し方なんですが、キープしつつ駆け上がる味方にパスしサイドを攻略するという攻め方ですね(くさびを打つ事によってDFの意識を中央に寄せ、空いたサイドを使います)。やはり、DFに取られないという『くさび』のキープ力が決め手となります。
最後のクロスの前、中に入れてきた後の縦パスに『くさび』となり相手を引き付けしかも3人目の動きで外側を走っている味方に繋げています。相手の意識を『くさび』に寄せておいて、味方を自由にさせるという事です。
前へ 次へ